熱処理Vol.1〈熱処理とは〉

熱処理Vol.1〈熱処理とは〉

今回は熱処理について簡単に説明するよ!

熱処理??なにそれ

熱処理っていうのは簡単に言えば

鋼材の硬さを変える仕事なんだ。

鋼材の硬さってどうやって変えるの?

焼入れ焼戻しって言う二つの工程をすることで

変えることができるんだよ!

焼入れと焼戻し?

まず焼入れから説明するね

焼入れは鋼を硬くして摩擦に強くすることで

すり減りにくくするための作業なんだ。

例えば自転車のチェーンとギヤがあるよね、

チェーンとギヤは自転車をこぐときに

強い力が加わって回り続けるんだけど、

 

それが繰り返されると徐々にギヤがすり減って

チェーンが引っ掛かりにくくなるんだ。

そういった部品を長く使い続けられるように

硬く摩擦に強くするのが焼入れだよ。

なるほど!

だからチェーンが外れたりしちゃうんだね。

 その焼入れってどんなことをするの?

いろいろ方法はあるけど

基本的に高温に熱した鋼を水や油につけて

急に冷やすことで硬くするよ。

硬くなった鋼って最強だね!!

でもね、

硬くなった金属は摩擦には強いけど

衝撃に弱くて欠けやすかったり割れやすくなるんだ。

それを改善するための作業が焼戻しだよ。

焼戻しって何をするの?

焼入れをした鋼をもう一度熱して

今度はゆっくりと冷ますんだ。

そうするとどうなるの?

基本的に鋼は焼戻しの

温度が高ければ高いほどやわらかくなるんだ。

焼入れをして硬くなると同時に割れやすくなった鋼を

焼戻しで少しやわらかくすることで

粘り気が出て衝撃への弱さを改善して

後の工程や用途に合う丁度いい硬さに調整するんだよ。

なるほど!

焼戻しのおかげで摩擦と衝撃に強い金属になるんだね。

でも焼戻しにもデメリットがあって、

300℃または500℃前後の温度で焼戻しを行うと

また割れやすくなってしまうんだ。

だから焼戻しは適切な温度で低すぎず高すぎないように

気を付けないといけないんだよ!

金属はもともと強いんじゃなくて

熱処理の工程があるから強いんだね!